専門医による適切な診断と効果的な治療で、頭痛のない快適な生活を取り戻しましょう
頭痛外来とは
頭痛外来は、慢性的に繰り返す頭痛や日常生活に支障をきたす頭痛症状に対して、専門的な診療を行う外来です。「たかが頭痛」と軽視されがちですが、適切な治療により症状の大幅な改善が期待できる疾患です。

多くの方が頭痛で悩んでいます
日本では約4,000万人が慢性的な頭痛を抱えているとされています。特に片頭痛は仕事や学業、家事など日常生活の質を著しく低下させる要因となっており、適切な医療介入が必要な疾患です。
あらゆる頭痛症状に対応します
当院では、一次性頭痛から二次性頭痛まで、頭痛であればすべて診療対象としています。「この頭痛は診てもらえるだろうか」と心配する必要はありません。どのような頭痛でもお気軽にご相談ください。
頭痛外来で診療する主な疾患
片頭痛(偏頭痛)
ズキンズキンと脈打つような痛みが特徴です。吐き気や光・音への過敏を伴うことが多く、日常生活に大きな影響を与えます。
緊張型頭痛
頭全体が締め 付けられるような鈍い痛みが続きます。肩こりや首のこりと関連していることが多い頭痛です。
群発頭痛
目の奥やこめかみの激しい痛みが特定の期間に集中して起こります。男性に多く、夜間に発症しやすい特徴があります。
薬物乱用頭痛
鎮痛薬の過度な使用により、かえって頭痛が悪化・慢性化してしまう状態です。適切な治療計画が必要です。
三叉神経・自律神経性頭痛 (TACs)
群発頭痛を含む、三叉神経と自律神経系の関与する頭痛群です。発作性片側頭痛、持続性片側頭痛なども含まれます。
気象関連頭痛(天気痛)
気圧や気温の変化に伴って発症する頭痛です。天候の変わり目や季節の変わり目に症状が出やすい特徴があります。
月経関連頭痛
月経周期に関連して起こる頭痛で、ホルモンバランスの変動が影響しています。月経時の片頭痛の増悪も含まれます。
小児・思春期の頭痛
成長期特有の頭痛や、学業ストレスに関連する頭痛など、お子様の年齢や発達段階に応じた診療を行います。
慢性連日性頭痛
月に15日以上頭痛が続く状態です。生活の質を著しく低下させるため、専門的な治療介入が必要です。
労作性頭痛・運動時頭痛
運動や身体活動によって引き起こされる 頭痛です。良性のものから精査が必要なものまで幅広く対応します。
睡眠関連頭痛
睡眠中や起床時に起こる頭痛です。睡眠の質や睡眠障害との関連も評価します。
二次性頭痛
脳腫瘍、脳出血、髄膜炎、副鼻腔炎など、他の疾患が原因で起こる頭痛です。早急な精密検査と適切な医療機関での治療が必要です。
上記以外にも、あらゆるタイプの一次性頭痛、原因不 明の頭痛、複数のタイプが混在する頭痛など、すべての頭痛症状に対応いたします。
片頭痛治療について
片頭痛は単なる頭痛ではなく、脳の神経系に関わる疾患です。三叉神経血管系の活性化により引き起こされ、頭部の血管周囲で炎症反応が生じることで激しい痛みが発生します。

片頭痛の特徴的な症状
-
片側または両側のズキンズキンとした拍動性の痛み
-
4時間から72時間持続する発作
-
身体を動かすと痛みが悪化する
-
吐き気や嘔吐を伴うことがある
-
光や音、においに対して敏感になる
-
視界にキラキラした光が見える前兆(閃輝暗点)が現れることがある
片頭痛の誘発要因
片頭痛は様々な要因によって引き起こされます。自分の誘発要因を知ることは、予防の第一歩となります。
-
ストレスや精神的緊張、逆にストレスからの解放
-
睡眠不足や過度の睡眠など睡眠リズムの変化
-
特定の食品(チョコレート、チーズ、アルコールなど)
-
気圧や気温の変化
-
月経周期に伴うホルモン変動
-
強い光や騒音などの感覚刺激
-
空腹状態や脱水
急性期治療
発作が起きた時の痛みを速やかに抑える治療です。
-
トリプタン系薬剤
-
非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
-
制吐薬
発作の早期段階で適切な薬を使用することで、効果的に痛みをコントロールできます。
予防治療
頭痛の発作回数を減らし、程度を軽くする治療です。
-
抗CGRP抗体製剤(最新の予防薬)
-
カルシウム拮抗薬
-
抗てんかん薬
-
β遮断薬
月に2回以上発作がある場合や、日常生活に大きな支障がある場合は予防治療をお勧めします。
ゲパント製剤
急性期治療と予防治療の両方に使用できる新しいタイプの薬剤です。
-
CGRP受容体拮抗薬(経口薬)
-
発作時の痛みを速やかに抑える
-
予防効果も期待できる
-
トリプタン系が使えない方にも選択肢
トリプタンとは異なる作用機序で、血管を収縮させないため、心血管疾患のある方にも使用しやすい特徴があります。
後頭神経ブロック
薬物を使わない治療法として注目されています。
-
局所麻酔薬による神経ブロック
-
妊娠・授乳期にも推奨レベルが高い
-
薬剤の全身投与を避けたい方に適応
-
即効性があり効果が持続
特に妊娠中や授乳中の方、薬物療法に抵抗がある方、薬剤で十分な効果が得られない方に有効な選択肢です。
抗CGRP抗体製剤による革新的な片頭痛治療
近年、片頭痛のメカニズム解明により開発された抗CGRP抗体製剤は、片頭痛治療に新たな選択肢をもたらしました。月1回の注射で片頭痛の発作頻度と強度を大幅に減少させることができ、多くの患者様が「生活が変わった」と実感されています。従来の予防薬で効果が不十分だった方にも有効な治療法です。
このような症状があれば受診をお勧めします
すぐに受診が必要な危険な頭痛のサ イン
今まで経験したことのない激しい頭痛が突然起こった
頭痛とともに手足の麻痺やしびれ、ろれつが回らないなどの症状がある
頭痛とともに発熱や首の硬直がある
頭痛が日ごとに強くなっていく
意識がもうろうとする、けいれんを起こした
頭を強く打った後に起こる頭痛
これらの症状がある場合は、緊急を要する可能性があります。速やかに受診してください。
頭痛外来の受診をお勧めする状態
-
月に数回以上頭痛が起こり、日常生活や仕事に支障が出ている
-
市販の鎮痛薬を週に2~3回以上使用している
-
頭痛のために学校や仕事を休むことがある
-
頭痛の痛みが以前より強くなってきた
-
頭痛のパターンや性質が変わってきた
-
市販薬では効果が得られなくなってきた
-
40歳を過ぎてから初めて頭痛が起こるようになった
-
頭痛に不安を感じており、精密検査を受けたい
-
妊娠・授乳中で頭痛に悩んでいるが薬の使用に不安がある
-
お子様が頻繁に頭痛を訴えている
当院の頭痛診療の特徴
脳神経内科専門医による頭痛診療
多くの頭痛外来が脳神経外科医による診療を行う中、当院では脳神経内科専門医が診療を担当します。脳神経内科は脳や神経系の内科的疾患を 専門とし、頭痛をはじめとする神経疾患の診断と内科的治療に豊富な経験を持っています。
脳神経外科が主に外科的治療(手術)を専門とするのに対し、脳神経内科は薬物療法を中心とした内科的アプローチで頭痛治療を行います。片頭痛や緊張型頭痛などの一次性頭痛の診断と治療においては、脳神経内科医の専門性が特に活かされます。
専門性の高い診療体制
日本神経学会認定の神経内科専門医・日本頭痛学会専門医による診療を提供します。脳と 神経系の機能に精通した専門医が、一人ひとりの症状を丁寧に評価し、最適な治療方針を提案します。頭痛は患者様ごとに症状や背景が異なるため、画一的な治療ではなく個別化された医療を提供することを重視しています。
内科的視点からの総合診療
脳神経内科医は、頭痛だけでなく全身の内科的疾患との関連性も評価できます。高血圧、糖尿病、甲状腺疾患、自己免疫疾患など、他の内科疾患が頭痛に影響していることも少なくありません。当院では、このような背景疾患も含めた総合的な視点から頭痛の原因を探り、適切な治療を行います。
詳細な神経学的診察
脳神経内科医による丁寧な神経学的診察を行います。頭痛の性質や随伴症状を詳しく聴取するだけでなく、神経学的所見の確認により、頭痛の背景にある神経系の異常を的確に評価します。これにより、見逃されがちな神経疾患の早期発見にもつながります。
包括的なアプローチ
薬物療法だけでなく、生活習慣の改善指導、ストレスマネジメント、トリガー(誘発要因)の特定と回避方法など、多角的なアプローチで頭痛の改善を目指します。患者様の生活の質を向上させることを最終目標としています。
最新の治療法を提供
従来の治療法に加えて、抗CGRP抗体製剤などの最新の予防薬も積極的に導入しています。エビデンスに基づいた効果的な治療選択肢を幅広く提供し、それぞれの患者様に最も適した治療法を選択します。脳神 経内科医の専門知識により、神経系に作用する薬剤を安全かつ効果的に使用します。
継続的なサポート
頭痛治療は一度の診察で終わるものではありません。治療効果の評価、薬の調整、生活指導など、継続的なフォローアップを通じて、頭痛からの卒業を目指します。頭痛日誌の活用などにより、より精密な症状管理をサポートします。
他の神経疾患の診療
パーキンソン病、重症筋無力症、多発性硬化症など、他の神経疾患を合併し、頭痛も悪化されている方もおられると思います。脳神経内科専門医かつ頭痛専門医の診察では、これらの疾患を合併していても同時に治療可能です。
脳神経外科専門医による診療も可能
当院理事長は脳神経外科専門医でもあり、特定の診療日には脳神経外科的な視点からの診療も可能です。脳神経内科による内科的治療を中心としながらも、必要に応じて外科的な視点からの評価や、脳神経外科的な精密検査の判断も院内で行うことができます。内科・外科両面からの総合的なアプローチにより、より安心して頭痛診療を受けていただけます。
頭痛治療で目指すこと
発作回数の減少
頭痛の頻度を減らし、「また頭痛が来るのではないか」という不安から解放されることを目指します。
痛みの軽減
発作時の痛みの程度を軽くし、頭痛があっても日常生活を送れる状態を目指します。
急性期薬の使用減少
鎮痛薬への依存を減らし、薬物乱用頭痛のリスクを回避します。
生活の質の向上
頭痛に振り回されない生活を取り戻し、仕事・学業・趣味などを存分に楽しめるようになることを目指します。
頭痛から解放される生活を一緒に目指しましょう
適切な診断と治療により、多くの患者様が頭痛の改善を実感されています。
「この頭痛とは一生付き合うしかない」と諦める必要はありません。
